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- 科名・属名 : サンショウモ科 サンショウモ属
- 特徴 :
1年生の水草、暖地では越冬。
茎は水平に伸びて所々で分岐し、茶褐色の多細胞毛がある。
葉は浮葉と沈水葉の2形。浮葉は単葉で対生してつき、葉身は楕円形〜長楕円形、長さ0.9〜1(-1.2)cm、幅(0.5-)0.6〜0.7(-0.8)cm。先は円頭、基部は円形で短い柄があり、扁平で平坦か少し水中側へ曲がり、縁はほぼ全縁。質は草質で淡緑色、表面には撥水作用のある短い突起が密にあり、その先に数本の刺状の毛がつき、裏面には多細胞の軟毛がある。
沈水葉の葉身は狭長楕円形で細かく分枝して根のような形態と機能を持ち、長さ(2.5-)3.2〜4.7(-6.3)cm、幅(1.1-)1.3〜2.2(-3.8)cm。
胞子嚢果は水中葉の基部に集まってつき、球形で径(2.0-)2.3〜2.8(-3.6)mm。
- 分布・生育地 :
本州〜九州(熊本県以北) (国外:ロシア、朝鮮、中国、台湾、東南アジア、インド、ヨーロッパ) 水田や池沼の水面
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2010年8月21日 新潟県十日町市 中・全体2 2018年10月18日 埼玉県越谷市 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・胞子嚢果、右下・葉 同 上
- 撮影記 :
池や川の水面上に浮かんでいる草姿は、とてもシダとは思えない。ウキクサか何かの仲間のようだ。
そんな訳で全体の姿は早い時期に写していたが、胞子嚢果(群)が水中につくとは知らなかった。
水田除草剤に弱く激減し絶滅危惧種となっているため、その後なかなか出会えずにいたが、やっと埼玉県の河川で見ることができ、今度はしっかり水中の胞子嚢果(群)を写すことができた。
和名は葉の並び方がサンショウ(山椒)の葉のつき方を思わせることからつけられている。
その他のシダ
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