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- 科名・属名 : チャセンシダ科 チャセンシダ属
- 特徴 :
草丈7〜18cmの常緑性シダ。
根茎は短く、斜上〜直立し、葉を束生する。
葉は1回羽状複生〜2回羽状深裂、葉身は披針形〜狭披針形、長さ5.8〜13cm、幅1.2〜1.7cm。側羽片は11〜20対あり、狭三角状長楕円形、長さ0.5〜0.9cm、幅0.4〜0.7cm、先は鈍頭で、基部前側の耳は相対的に小さく、基部は広いくさび形、後側は全縁鋸歯縁。質は薄い草質で、黄緑色。
葉柄は細い針金状で弧状に開出し、紫褐色で光沢があり、長さ1〜4.8cm。鱗片は基部のみあり、披針形〜狭披針形、中央部は黒褐色で辺縁は褐色、長さ0.9〜1.1mm。
胞子嚢群は辺縁と主脈の間のやや辺縁寄りに普通1個つき、長楕円形、長さ1.1〜1.4mm。
中軸の先端が伸びて地に接した所で芽をつけ、無性的に増える。
- 分布・生育地 :
沖縄(伊江島) (国外:日本固有) 山地の湿り気のある岩間、岩壁
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2013年9月5日 沖縄県伊江島 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
カミガモシダの変種で、沖縄県伊江島に分布する固有種である。
カミガモシダと比較すると、羽片が三角状長楕円形で基部前側の耳が小さく、基部が広いくさび形になるのが特徴で、羽片の形が狭長楕円形で、基部前側の耳が大きく、基部が狭いくさび形になる点が異なる。
訪れたのは9月初め、うだるように暑く大した森林もない伊江島、このシダが生える湿り気のある岩場や岩壁などどこにあるのかと疑心暗鬼だった。
やっと日陰の岩場で見つけることができたが、個体数はごく少なく、絶滅危惧に指定されるのもうなずけた。
右下の写真のように無性芽をつけた株もあったが、沖縄の気候ではそう簡単に増えるような状況にはないように思える。

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