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- 科名・属名 :
チャセンシダ科 チャセンシダ属
- 特徴 :
草丈70〜150cmの常緑性シダ。着生。
根茎は塊状で直立し、多数の葉を放射状に出す。
葉は単葉、葉身は広披針形〜狭披針形、長さ(60-)83〜115(-144)cm、幅(7.8-)9.8〜12(-13)cm。先は鋭頭〜鋭尖頭、基部はくさび形で全縁。質は革質、表面は黄緑色で裏面は淡色、中肋は表面にやや隆起し裏面は扁平。
葉柄は淡緑色で褐色を帯びることがあり、長さ(1.0-)1.9〜4.3(-7.5)cm。鱗片は基部でやや密につき、披針形〜線形、長さ(8.1-)12〜18(-20)mm、褐色〜暗褐色で全縁。
胞子嚢群は中肋寄りで側脈に沿って伸び、先端は中肋と辺縁の中間より先に越え、線形で長さ3〜5cm。
- 分布・生育地 :
本州(伊豆諸島、紀伊半島)、四国(徳島県)、九州〜沖縄(沖縄島、久米島以北) (国外:朝鮮(済州島)、中国、台湾) やや陰湿な山中の樹幹、岩上に着生
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2007年8月25日 鹿児島県屋久島 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 下・胞子嚢 2016年5月12日 沖縄県国頭郡
- 撮影記 :
本州南部から琉球列島の北部にかけて分布し、山地の樹幹や岩上に葉を放射状に広げた姿は圧倒的な迫力がある。
沢沿いを歩いていて樹幹に着生しているこのシダを見ると、南方に来たという感がするのは私だけだろうか。
屋久島〜沖縄島にかけては、よく似たシマオオタニワタリも分布しているが、本種の胞子嚢群は中肋と辺縁の中間を越えて伸びるので、中間より先に伸びることの少ないシマとは区別ができる。
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