オトメシダ(乙女羊歯)

Asplenium tenerum


オトメシダ

  • 科名・属名

  •  チャセンシダ科 チャセンシダ属

  • 特徴

  •  草丈30〜50cmの常緑性シダ。
     根茎は短く斜上し、鱗片は暗褐色で辺縁に突起がある。
     葉身は単羽状複生で、長さ20〜40cm、幅4〜8cm。中軸には翼があり、側羽片は約20対、長楕円形で鎌形、先端は鋭頭〜鈍頭、基部は上向きに耳状突起がある。長さは約5cm、幅1.5cm、葉質はやや厚くて柔らかい。
     胞子嚢群は羽片の脈に沿って中肋〜葉縁まで伸びる。

  • 分布・生育地

  •  小笠原、沖縄(石垣島)  やや湿った林内

  • 撮影月日・場所

  •  2012年6月28日 東京都小笠原列島
     下・胞子嚢群   同 上

  • 撮影記

  •  小笠原列島と沖縄はよく似た亜熱帯の気候でも、日本では小笠原列島と石垣島だけというシダが、この種の他にもオクリハランがある。
     石垣島にあるにもかかわらず、より自然度の高い西表島に知られていない(見つかっていないだけかも)のは不思議な気もする。
     小笠原ではよく茂った林下を歩いているとき目に入った。
     オトメ(乙女)という可愛らしい和名の由来は、姿形からはどうしてもわからなかった。

    その他のシダ
胞子嚢群