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- 科名・属名 : チャセンシダ科 チャセンシダ属
- 特徴 :
草丈15〜25cmの常緑性シダ。
根茎は短く、斜上〜直立、葉を叢生し、鱗片をつける。
葉は1回羽状複生、葉身は狭披針形、先は鋭頭〜鋭尖頭、長さ(10-)14〜18(-20)cm、幅(1.7-)2〜2.6(-2.9)cm。側羽片は狭三角状長楕円形、長さ(0.3)0.5〜0.8(-1)cm、幅(0.2-)0.3〜0.4(-0.5)cm。裂片の先端は円頭〜鈍頭、縁は波状縁。質は紙質で暗緑色。葉軸(中軸)の途中に途中に無性芽をつけるがそこで中軸が止まることは無く、さらに伸びてその先にも無性芽つける。無性芽の数は普通2〜4個。
葉柄は紫褐色、長さ(1.8-)3.4〜6.1(-7.8)cm。鱗片は最基部のみにあり、披針形、中央部は黒褐色、辺縁は褐色、長さ(1-)1.4〜1.8(-2.3)mm、無毛。
胞子嚢群は羽片の中肋と辺縁の中間、羽片の先端寄りに集まってつき、長楕円形で長さ(1.8-)2.3〜3.1(-3.8)mm。
- 分布・生育地 :
本州(静岡・福井県、紀伊半島)、四国、九州(熊本・宮崎県) (国外:中国、ネパール、ブータン、ハワイ、アフリカ?) 山地林下の岩上、地上
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2019年12月15日 静岡県浜松市 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
静岡県西部にある天竜川、その流域で見つかったのでこの和名がつけられている。
このシダが見つけられた浜松市(旧天竜市)の天竜川流域で撮影したいと、冬の1日、地元の植物の先輩と出かけた。
急な谷を下り、対岸の岩のゴロゴロした林下の急斜面を登り、やや乾いた岩場に取り付くと、放射状に葉を広げたシダがついていた。
このシダの特徴である葉軸(中軸)に無性芽がつき、その先も軸が伸びている個体を探す。
しかし、無性芽のついた個体が少なく、やっと数株見つけ撮影する。
ただ、何となくヌリトラノオの気配が強く感じられ、雑種のエンシュウヌリトラノオの可能性があるかもしれない。
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