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- 科名・属名 : ウラボシ科 ヒトツバ属
- 特徴 :
草丈5〜15cmの常緑性シダ。
根茎は長く横走し、赤褐色〜褐色の鱗片を密につける。
葉身は単葉、葉身は線形〜線状披針形、長さ(4.2-)6.1〜10(-14)cm、幅0.3〜0.4(-0.5)cm。先は円頭〜鈍頭、全縁で、全面に黄褐色〜灰褐色の宿存生の星状毛が密生する。
葉柄はごく短く、不明瞭。鱗片は密にあり、線状披針形で先端は尾状、淡褐色で基部は褐色、長さ(3.3-)3.7〜4.2(-4.4)mm。
胞子嚢群は中肋の両側に1列(時に2列)に並び、円形で、隣り合う胞子嚢と接することはごく稀である。
- 分布・生育地 :
北海道〜九州(除く南部) (国外:朝鮮、中国(東北部)) 山地の日陰の岩上や樹幹に着生
- 撮影月日・場所 :
上・全体1(群落) 2011年10月18日 静岡県浜松市 中上・全体2 2020年3月11日 神奈川県大山 中下・全体3 2007年4月22日 群馬県甘楽郡 (上、中上、中下は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・胞子嚢群 2011年10月18日 静岡県浜松市 右上・基部鱗片 2018年5月28日 東京都奥多摩 右下・根茎 同 上
- 撮影記 :
葉の両面に黄褐色の星状毛が密生し、それがビロード生地のように見えることから名付けられている。
成体が単体で生えていることは滅多になく、普通は上の写真のようにまとまって生えていることが多い。
図鑑では樹幹に着生することは稀とあるが、奈良県で見た株は沢をまたぐ倒木にビッシリと着生していた。残念ながら遠すぎて写真に収めることはできなかったが。
沖縄にも分布するという考え方と、沖縄のものは台湾に分布するものと同じで変種のタイワンビロードシダとするという考え方があり、ここでは変種の考え方をとった。
その他のシダ
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