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- 科名・属名 : ウラボシ科 ノキシノブ属
- 特徴 :
草丈15〜25cmの夏緑性シダ。着生。
根茎はやや長く匍匐し、径1〜2mm、やや密に淡褐色の鱗片をつける。
葉は単葉、葉身は卵状披針形〜長楕円状披針形、長さ(13-)16〜19(-21)cm、幅(1.5-)1.9〜2.6(-3.3)cm。先は鋭尖頭、基部はくさび形でやや翼状に葉柄に流れ、縁は全縁で不規則に波状になる。質は紙質、淡黄緑色で両面無毛。
葉柄は淡緑色〜褐色、長さ(1.1-)1.3〜2.2(-3.3)cm。葉柄最基部には三角形で黒褐色の鱗片が密にあり、それ以外では鱗片はやや疎ら。葉柄中部の鱗片は早落性で疎ら。
胞子嚢群は葉身の先端側からつくが基部までつくことはなく、中肋と辺縁の中間〜やや中肋寄りに中肋の両側に1列に並ぶ。胞子嚢は円形、径(1.1-)1.5〜2.2(-3.0)mmと比較的小さく、楯状で傘形、辺縁は不斉の鱗片がある。
- 分布・生育地 :
北海道〜九州 (国外:韓国(済州島)) 温帯上部の明るい林中の樹幹に着生
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2010年6月26日 栃木県那須塩原市 中・全体2 2017年7月9日 山形県最上郡 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 下・胞子嚢群 2010年6月26日 栃木県那須塩原市
- 撮影記 :
深山の大木の樹幹に着生し、このシダが着生している木が現れてくると、山深いところに来たという実感がある。
那須の山中で撮影した上の写真は、倒木に着生したもので上から撮影することができたが、普通は中の写真のように下から見上げ撮影することが多い。
山形県の山中で撮影したものは、深山の大木に着生する珍しいヒナチドリと混生していた。
和名の由来は七福神の布袋様のように太め(幅が広い)ことからつけられたようであるが、それほど幅広いとは感じることはなく、同属のノキシノブの仲間に比べて幅が広いということかもしれない。
その他のシダ
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