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- 科名・属名 : ウラボシ科 クリハラン属
- 特徴 :
草丈40〜70cmの常緑性シダ。
根茎は長く匍匐し、卵形〜卵状披針形で黒褐色で半透明の鱗片を密につける。
葉は単葉、葉身は披針形〜狭披針形、長さ(28-)35〜44(-49)cm、幅(4.4-)5.3〜6.5(-7.7)cm。普通中央部が最も広く、鋭尖頭で基部はくさび形で全縁。質は硬い紙質、緑色でやや光沢があり、中肋は両面で隆起し、主側脈は両面ともはっきり見え、葉脈は複雑な網状。両面無毛で小形の鱗片がある。
葉柄は淡緑色〜淡褐色、長さ(11-)13〜23(-38)cm。葉身基部が葉柄に流れ翼になるが境界はやや不明瞭。鱗片は全体で疎ら〜やや密、長楕円状披針形で不規則な突起縁、色は黒褐色で半透明。
胞子嚢群は中肋の両側に(1-)2〜4列がやや不規則に並び、円形〜楕円形、径(1.6-)2.1〜3.4(-4.3)mmと大きく、若い時は楯状で卵形小さな鱗片がある。
- 分布・生育地 :
本州(関東地方以西)〜沖縄(沖縄島まで) (国外:朝鮮(済州島)、中国(南部)、台湾、東南アジア、フィリピン(ルソン島) 山林林下、湿った岩上
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2008年4月5日 福岡県朝倉市 中上・全体2 2014年4月16日 和歌山県新宮市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・胞子嚢群1 2008年4月5日 福岡県朝倉市 下・胞子嚢群2 2014年4月16日 和歌山県新宮市
- 撮影記 :
分布地の北部では小さな個体も見かけるが、西日本で見かける個体には60〜70cmの大きな個体が多く、初めて目にした時はその大きさにびっくりした。
林下や沢沿いの岩上などに群生していることが多く、立派な群落を見るとシダであることを忘れてしまう。
葉身の幅広いものや、主側脈がやや鋭角につく変種も知られているがはっきりしない。
その他のシダ
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