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- 科名・属名 : ウラボシ科 サジラン属
- 特徴 :
草丈20〜40cmの常緑性シダ、着生。
根茎はやや長く匍匐し、径(1.5-)1.6〜2(-2.4)mm。鱗片は疎らにつくが早落性、卵状長楕円形〜狭長楕円形で全縁、褐色で格子状、長さ(2.2-)3.2〜4.1(-5)mm。
葉は単葉、葉身は線状倒披針形〜倒披針形、中央から上部1/4あたりが最大幅となり、鋭尖頭、長さ(20-)26〜32(-38)cm、幅(1.6-)1.8〜2.1(-2.5)cm。辺縁は特に乾いた場合は反転する。質はやや厚い革質、緑色〜暗緑色で光沢があり、無毛。中肋は上面に隆起し、下面は扁平。
葉柄は短く、淡緑色〜緑色で下部は紫褐色〜黒褐色。基部に卵状披針形で黒褐色の鱗片がある。小さな翼ががるが、葉柄基部が葉柄上部に流れ、境界は不明瞭
胞子嚢群は葉身の上半分につき、中肋に25度の角度で伸び、線形で長さ(10-)15〜18(-21)mm。
- 分布・生育地 :
本州(福島県以南)〜九州(屋久島まで) (国外:朝鮮(済州島)、中国、インドシナ半島) 山林中の岩上や樹幹に着生
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2009年8月15日 静岡県浜松市 中・全体2 2009年1月2日 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・胞子嚢群 2019年11月13日 同 上 右下・葉柄基部 同 上
- 撮影記 :
葉の形からサジラン(匙蘭)と名付けられているが、サジ(匙)に模するには結構長いものが多い。
やや暖地の林下の岩場や樹幹に着生し、群生していることが多い。
この写真を撮影した静岡県西部では、林道や沢沿いの岩場にこのシダの群落が所々で見られた。
良く似たシダにイワヤナギシダがあるが、葉柄の基部が本種では紫褐色〜黒褐色で光沢があるので、葉柄の基部を見れば同定できる。
その他のシダ
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