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- 科名・属名 : ウラジロ科 ウラジロ属
- 特徴 :
草丈80〜100cmの常緑性シダ。
根茎は長く匍匐し、黒褐色で披針形の鱗片をやや密につける。
葉は3回羽状深裂、葉身は無限伸長し、先は休止芽で終わる。側羽片は卵状長楕円形〜披針形で短柄があり、長さ(36-)48〜57(-63)cm、幅(16-)21〜25(-27)cm。小羽片は狭披針形で羽軸と約60度の角度でつき、(30-)33〜36(-39)対あり、長さ(3.5-)8.6〜16(-20)cm、幅(0.8-)1.7〜2.6(-3.2)cm。最終裂片は鋭頭で全縁。質は厚い紙質、暗黄緑色で裏面はやや白色を帯び、裏面脈上に短い多細胞毛があるが他は無毛。
葉柄は黄緑色で長さは最大1mになる。鱗片は基部のみあり、広披針形で茶褐色、全縁。
胞子嚢群は裂片の中肋寄りに1列に並び、円形で径(0.3-)0.5〜0.6(-0.7)mm。
- 分布・生育地 :
九州 (国外: 朝鮮、中国、台湾、インドシナ半島、フィリピン) 山地の日当りのいい斜面
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2013年6月1日 佐賀県 中上・全体2(群生) 2015年11月3日 同上 中中・葉表 2013年6月1日 同 上 中下・胞子嚢群1 同 上 下・胞子嚢 2015年11月3日 同 上
- 撮影記 :
九州の山地の明るい林下に生育するが、やや稀なシダである。
和名はこのシダを明治時代最初に発見した金子保平氏からつけられている。
このシダ、見た目はウラジロにそっくりであるが、@葉の裏面は灰〜淡緑色(ウラジロは白い) A小羽片と裂片は軸と鋭角につく(同 ほぼ直角につく) B裂片の先は鋭頭(同 円頭〜鈍頭)などの違いがある。
この写真を撮影した山は天然記念物に指定されウラジロとともに生えていたが、両者を見比べて違いを認識できた。
ただ、同じ場所に両方が混在していることはなく、それぞれが固まって生えていた。
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