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- 科名・属名 : アカネ科 ルリミノキ属
注. APG分類V、Wでは、ケハダルリミノキの学名は(L. fordii var. pubescens)
- 特徴 :
高さ1〜2mの常緑低木
茎には黄褐色〜淡褐色の伏した剛毛が密生する。
葉は単葉で対生、葉身は長楕円形〜狭長楕円形、長さ3〜10cm、幅1〜3cm。先は尾状に鋭く尖り、基部はくさび形〜鋭形、縁は全縁。表面は無毛、裏面は黄褐色〜淡褐色の毛をやや密生する。托葉は三角形で鋭頭、早落性。葉柄は長さ4〜8mm、開出する剛毛が密生する。
花は葉腋に3〜5個密集してつき、花冠は高杯形、白色で長さ7〜8mm、先は5裂し、裂片は卵形で先が尖り、長さ約3mm、上部に毛がある。萼筒は鐘形、長さ1.5〜2mm、5裂し裂片は線形で長さ約1.5mm、毛が密生する。
果実(核果)は球形で径約7mm、先に毛のある萼裂片が残り、瑠璃色に熟す。
- 分布・生育地 :
九州(屋久島以南)〜沖縄 (国外:台湾) 樹林内
- 花期 : 10月?(秋〜冬)
- 撮影月日・場所 :
上・全体(果実) 2018年1月15日 沖縄県国頭郡 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中・果実、以下全て 同 上
- 撮影記 :
沖縄というと真冬にもかかわらず暖かいというイメージがあるが、冬型の天候の日には季節風がもろに吹きつける西海岸では震え上がるほど寒い。
それでも、季節風の当たらない林下は暖かく、色々な花や果実が見られる。
瑠璃色の果実をつけるルリミノキ属の仲間は南西諸島に多く、この時期花や果実が同時に見られる種もある。
残念ながら、この花の花期は秋のようで、この時期果実しかつけていなかった。
この花は、旧版の「日本の野生植物U」(平凡社刊)では標記の学名になっているが、「改訂新版 日本の野生植物W」では、リュウキュウルリミノキの変種として上記(科名・属名の注)の学名(L. fordii var. pubescens)が当てられ、標記の学名はケシンテンルリミノキとなっている。
ただ、図鑑によっては本種はケシンテンルリミノキの別名とし、同一種の扱いとされているものもあり、よくわからない点が多い。
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