ヒナノウスツボ(雛の臼壺)

Scrophularia duplicatoserrata


ヒナノウスツボ

  • 科名・属名 : ゴマノハグサ科 ゴマノハグサ属

  • 特徴 :
     草丈40〜100cmの多年草。
     地下茎は肥大し、細い根を出す。
     茎はやや軟弱で、やや角ばった4稜がある。
     葉は対生、葉身は卵状長楕円形、長さ6〜11cm、幅3〜5cm。先は鈍頭〜鋭頭、基部は円形、縁には尖った重鋸歯がある。葉柄にはやや翼がある。
     花は茎の先に円錐花序となってまばらに多数つき、花冠は暗赤紫色、長さ7〜9mm。2唇形で上唇は浅く2裂して大きく、下唇は3裂し下側の1片が反り返る。仮雄しべは横に広い長楕円形、花が開くとまず雌しべが先に花外に飛び出し、受粉後下垂する。その後雄しべが伸びて葯が裂開する。
     果実(刮ハ)は球形で長さ6〜7mm、幅5〜6mm、胞間裂開する。種子は楕円形でごく小さい。

  • 分布・生育地 :
     本州(東北地方南部以西)〜九州 (国外:日本固有)
     山地の林中

  • 花期 :   7〜9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 1997年8月30日  高知県黒滝山
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花 2004年7月3日  東京都三頭山
     左下・果実(未熟) 2018年8月26日  山口県山口市
     右下・葉 2014年9月12日  宮崎県西臼杵郡

  • 撮影記 :
     サツキノヒナノウスツボオオヒナノウスツボなど花もそっくりでよく似た仲間がある。
     この花は夏に咲くことでサツキノヒナノウスツボとは花期が違い、全体に華奢な感じがオオヒナノウスツボとは異なる。
     低山の夏の山登りは暑さで参りそうであるが、気をつけているとこんな花も目に入る。

  • 葉

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花

果実(未熟)