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- 科名・属名 : ゴマノハグサ科 ルリトラノオ属
注.APG分類では、和名はクワガタソウ属、学名(V. schmidtianum subsp. schmidtianum)
- 特徴 :
草丈10〜25cmの多年草。
茎は直立〜斜上し、しばしば基部で分枝し、軟毛がある。
葉は対生、葉身は卵形、長さ2〜6cm、幅1〜2.5cm。羽状に中裂〜深裂し、裂片は卵状三角形〜狭卵形、鋭頭で縁には鋸歯がある。両面無毛か有毛、裏面に脈が隆起する。葉柄は0.5〜5cm。
花は茎頂に総状花序となって疎らに多数つく。花柄や花序軸は縮れて開出した長軟毛が密生し、長さは花時で5〜8mm、果時で約13mm。花冠は青紫色〜紅紫色で濃色の条があり、深く4裂して平開し、径8〜10mm、筒部は長さ約1mm。向軸側の2個の裂片は卵円形、長さ幅とも約6mm、他の裂片は広卵形で鈍頭、長さ約6mm、幅4〜5mm。萼は鐘形、花時に長さ2.5〜3mm、果時には2倍に伸び、無毛か疎らに長軟毛がある。萼裂片は倒狭卵形で先は尖り、縁に長軟毛がある。
果実(刮ハ)は楕円形、やや扁平で先は凹み、長さ4〜6mm、幅3〜4mm。
全体に毛の多いものを、
シラゲキクバクワガタ(f. candidum)という。
- 分布・生育地 :
北海道 (国外:朝鮮(北部)、千島列島、サハリン、カムチャッカ半島、アリューシャン列島、アラスカ) 海岸〜高山帯の岩場、礫地
- 花期 : 6〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体 1984年7月20日 北海道利尻岳 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 下・花 同 上
- 撮影記 :
本州に分布するミヤマクワガタとは亜種の関係で、北海道に分布する。
この写真を撮影した利尻岳では、登りが急になる砂礫地にかかるあたりから顔を見せ始める。
隣の礼文島にはもう少し早い時期に、全体に白い毛が多いシラゲキクバクワガタが多い。
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