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- 科名・属名 : キク科 アザミ属
- 特徴 :
草丈120〜200cmの多年草。
茎は直立し、上部でよく分枝する。ほとんど無毛だが、上部に褐色の多細胞毛がある。
根出葉と下部の茎葉は花時にはなく、中部の葉身は狭〜広楕円形、長さ10〜40cm、幅3〜13cm。質は草質、低い鋸歯のある全縁状、または羽状に浅裂〜深裂し、裂片は1〜6対、幅0.5〜2cm。刺は長さ0.5〜5mm。葉の基部は耳状に茎を抱くか時に短い葉柄があって茎を抱かない。
頭花は3〜7個が総状に疎らにつくか単生し、直立〜斜上し、花冠は紅紫色で径10〜19mm、狭筒部は広筒部の2倍の長さ。総苞は鐘形、長さ13〜20mm、径10〜17mm、紫褐色、総苞片は8〜9列、斜上〜開出し、総苞外片は狭卵形、長さ10〜15mm、内片よりやや短く、粘らない。
痩果は長さ約4mm、灰褐色。冠毛は長さ12〜14mm。
注.ここでは別種として扱ったが、APGV、W分類に基づく改訂新版「日本の野生植物5」(平凡社刊)では、本種はトネアザミとともにナンブアザミに含まれるとされ、ナンブザミと同一種の扱いになっている。
- 分布・生育地 :
本州(青森〜新潟、長野県) (国外:日本固有) 山地の林縁、草地
- 花期 : 7〜10月
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2017年7月9日 山形県最上郡 中上・全体2 2023年9月17日 山形県新庄市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・花 同 上 中下・総苞 2017年7月9日 山形県最上郡 左下・葉基部、以下全て 同 上
- 撮影記 :
以前岩手県でこのアザミを探したが、それらしきアザミを見つけることができなかった。
7月初め、山形県を訪れた時、林縁で咲き始めのアザミが本種だと教えられた。
時期が時期だけにまだ花は開花前だったが、特徴ある葉の基部が茎を耳状に抱くと言う特徴ははっきり分かった。
葉は狭楕円形で全縁状のものや羽状に裂けるものまで色々あり、同じ花で面白いものだと思った。
その後、9月に山形県新庄市を訪れた際、やっと開花している花を見ることができた。
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