エゾハハコヨモギ(蝦夷母子蓬)

Artemisia trifurcata var. pedunculosa


エゾハハコヨモギ1

  • 科名・属名
  • : キク科 ヨモギ属

  • 特徴

  •  草丈10〜25cmの多年草。
     茎は叢生し、葉とともに白色の絹毛が密生する。
     葉は互生し、根出葉は長い柄があり、葉身は長さ1.5〜2.5cm、2回掌状に全裂する。茎葉は羽状に3〜5裂する。
     頭花は茎頂に10個程度総状に、横から下向きにつき、径6〜8mm。小花は黄色で30〜40個。総苞片は3列、外片は内片より短い。

  • 分布・生育地

  •  北海道(大雪山固有)  高山の礫地

  • 花期
  • : 7〜8月

  • 撮影月日・場所

  •  1980年7月28日 北海道大雪山
     下 1979年7月19日   同 上

  • 撮影記

  •  大雪山はそういう名前の山があるわけではなく、いくつかの山を総称としてつけられている。
     その上部は森林限界を超えているため高木はなく、見渡す限り礫地と雪渓、それに大地にへばりつくように生える高山植物やハイマツのような低木だけだ。
     その礫地に点々と青白く裂けた葉を持ったこの花が生えている。同じように青白い葉と毛深く武装したシロサマニヨモギも同じような場所に生えていて、花がないと見分けがつけにくい。
     本州中部の高山に生えるハハコヨモギの北海道版のような名前であるが、亜種ではなく花の付き方も異なっている。

    同じ科の仲間の花
エゾハハコヨモギ2