ヒメヒゴタイ(姫平江帯)

Saussurea pulchella


ヒメヒゴタイ1

  • 科名・属名
  • : キク科 トウヒレン属

  • 特徴

  •  草丈30〜150cmの2年草。
     茎は直立し、上部でよく分枝する。
     葉は互生し、広披針形〜披針形で、長さ12〜18cm。下部の葉は羽状深裂し、両面に細毛と腺点があり、葉の基部は茎に流れて翼となる場合もある。
     頭花は大きな散形状になり、紅紫色で径1.2〜1.6cm。総苞は広鐘形で、幅10〜11mm、総苞片の先端に淡紅色の付属体がある。小花は全て筒状花で、先は5裂する。
     花の白いものがあり、
     シロバナヒメヒゴタイ(f. albiflora)という。

  • 分布・生育地

  •  北海道〜九州  日当たりのいい草原

  • 花期
  • : 8〜10月

  • 撮影月日・場所

  •  2010年9月20日 山梨県甲州市
     中 1997年8月31日 高知県天狗高原
     下左・白花 2012年10月18日 山口県秋吉台
     下右・総苞 2010年9月20日 山梨県甲州市

  • 撮影記

  •  この花にはどうも縁が薄く、出会ったのはピーカンの草原や蕾の状態ばかりで、なかなか納得のできる写真が撮れていなかった。
     9月のある日、天気予報はあまりパッとしたものではなかったが、この花のある山梨県の草原に向かった。
     稜線の草原に登ると、そこはもうすっかり秋の気配。目に入るのはセイタカトウヒレンハバヤマボクチなど晩秋の花ばかり。
     見当たらないまましばらく歩くと、やっと咲いているこの花が見つかった。蕾も(中の写真)も美しいが、満開の時はもっと美しい。
     薄いガスに覆われ雰囲気もいい、総苞片のピンクの付属体もしっかり撮影した。
     ごく稀に白い花のもの(左下の写真)があり、山口県秋吉台で初めて見たが、当然のこととはいえ付属体まで白いのには感動した。

    総苞

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ヒメヒゴタイ2

シロバナヒメヒゴタイ