ホソバワダン(細葉わだん)

Crepidiastrum lanceolatum


ホソバワダン1

  • 科名・属名 : キク科 アゼトウナ属
     注.APG分類では、学名(var. lanceolatum)

  • 特徴 :
     草丈20〜30cmの多年草。
     茎は太くて短く、株状になって側枝を出し、10〜20cmの長さで地につき、ロゼット状の根生葉をつける。
     根出葉はさじ状長楕円形で、長さ5〜15cm、幅2〜4cm。基部は細くなって柄状になる。茎葉は小さく、基部は茎を抱く。
     頭花は根生葉の葉腋から側枝を出して先端に密に散房状につき、黄色で径1〜1.5cm。
     果実(痩果)は紡錘形で長さ2.5〜4mm、幅0.8mm、10〜15肋がある。
     根出葉が羽状に切れ込むものがあり、
     ハマナレン(左下の写真)という。

  • 分布・生育地 :
     本州(島根、山口)〜沖縄 (国外:朝鮮(南部)、中国)
     海岸の岩場、礫地

  • 花期 :  10〜1月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2006年12月23日  沖縄県うるま市
     中上・全体2 2005年12月3日  沖縄県与那国島
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花 2003年12月6日  鹿児島県川辺郡
     左下・ハマナレン 2018年4月2日  沖縄県国頭郡
     右下・葉 2015年11月1日  長崎県平戸島

  • 撮影記 :
     初冬のモノトーンになりかけた海岸の岩場、強烈な黄色が静けさを破る。
     荒天時には波を被りそうな岩場、どこに根を張っているのかと思われるような場所で鮮やかな黄色の花を見るとホッとする。
     本州西部から沖縄にかけての海岸の岩場に生育している花で、よく似た名前のワダンが関東地方の一部に分布している。
     根元から伸びた側枝の先にロゼット状につくさじ状の葉が印象的であるが、中には小さな切れ込みを持つ葉(中の写真)も見かける。

  • 葉

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ホソバワダン2

花

花