イワインチン(岩茵陳)

Chrysanthemum rupestre


イワインチン

  • 科名・属名
  • : キク科 キク属

  • 特徴

  •  草丈10〜20cmの多年草。
     地下茎は短く這い、茎は硬くて叢生する。
     葉は羽状に深裂し、裂片は線形で幅1〜2.5mm。裏面は綿毛が密生し銀白色。
     頭花は散房状に密集し、黄色の筒状花のみからなり、径3〜4mm。

  • 分布・生育地

  •  本州(東北地方南部〜中部地方)
     亜高山〜高山帯の岩場、乾いた草地

  • 花期
  • : 8〜10月

  • 撮影月日・場所

  •  1996年9月16日 長野県上伊那郡
     下・花 1977年8月28日 山梨県北岳

  • 撮影記

  •  インチン(茵陳)という変わった和名は、カワラヨモギの頭花を乾燥させた漢方薬があり、葉の形がそれに似ているということで付けられているようである。
     高山では8月半ば以降、標高の低い場所でも9月が花の盛りで、センダングサのようなパッとしない黄色の花が岩場や岩礫地で見られる。場所によっては沢山みられるものの、どこにでもあるという花ではない。
     この花を撮影した岩場は、近くにリュウノウギクも生えていて、両者の雑種であるリュウノウイワインチンも見られた。
     岩場という特殊な環境は、厳しい環境に合わせた変った植物が見られ面白いが、撮影するにも命がけという場所が多く苦労する。

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