オオジシバリ(大地縛り)

Ixeris debilis


オオジシバリ1

  • 科名・属名 : キク科 ニガナ属
     注.APG分類ではノニガナ属、学名(I. japonica)

  • 特徴 :
     草丈10〜30cmの多年草。
     茎は地を這って伸び、根を下ろして増える。
     葉は互生し根元に集まってつき、葉身は倒披針形〜へら状楕円形、(7-)10〜20(-35)cm(葉柄を含む)、幅1.5〜3cm。先は鋭頭〜鈍頭、全縁であるが時に下部が羽状に切れ込む場合がある。
     頭花は1〜5個つき、黄色で径2.5〜3cm、小花は20〜24個。総苞は長さ12〜14mm。花茎に花はない。
     果実(痩果)は長さ約4mm、翼状の10肋があり、嘴は長さ約2.5mm。冠毛は白色、長さ約7mm。

  • 分布・生育地 :
     北海道(西南部)〜沖縄 (国外:朝鮮、中国、台湾)
     やや湿り気のある道端、水田

  • 花期 :   4〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1979年5月4日  埼玉県戸田市
     中上・全体2 2006年3月22日  沖縄県石垣島
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花 2014年3月24日  沖縄県与那国島
     左下・総苞 2017年3月12日  千葉県館山市
     右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     春、田の畦は色とりどりの花が咲くミニお花畑だ。一番多いのは黄色系の花だ。
     その中に、タンポポ位の大きさで、花弁の数の少ない花が目に付く。
     多くの細長い葉が密生してつくが、地面を覆うほどでもないのにオオジシバリ(大地縛り)と大げさな名前をつけられたこの花だ。
     小さな花が多い畦では存在感があり、よく似たジシバリに比べると、葉が細長く、花も大きくて総苞も長く、湿気のある場所に多いのが特徴である。
     本州では田圃の花も、沖縄では下の写真のように砂浜にも咲いていて、何だか違った花のように感じた。
     同じように砂浜に咲くハマニガナと見間違えることも多く、事実両者の雑種も知られている。中上の写真は葉に少し鋸歯があるが、雑種ではないと判断したが。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
オオジシバリ2

花

総苞