ソナレノギク(磯馴野菊)Aster hispidus var. insularis |
|
草丈40〜100cmの2年草。 茎は太く、基部からよく分枝して斜上し、無毛。 根生葉はさじ形で、長さ12cm、幅2.5cm。質はやや厚くて光沢があり、先は円く、全縁または鋸歯があり、縁だけに毛がある。茎葉はさじ形で、長さ6〜7cm、幅1〜1.3cm。 頭花はゆるい散房状につき、淡紫色〜淡青紫色で、径4〜4.5cm。総苞は長さ7〜9mm、総苞片は2裂で、披針形。 四国(西部)、九州(東部) 海岸 1989年11月25日 高知県幡多郡 下 同 上 晩秋の四国、野菊の旅、足摺岬でアシズリノジギクを見た後、この花のタイプローカリティになっている島に宿をとった。 翌朝は雲一つない澄んだ青空、海岸に出ると淡青紫色の大きな野菊が所々に群生している。これだな、ヤマジノギクの海岸型で茎や葉に毛がなく、葉に光沢があるのが違いとされている花だ。 こんなタイプならヤマジノギクの分布範囲のどこでも見られておかしくないはずなのに、四国西部と対岸の九州東部の海岸にしか分布しないことになっている。 暖かな晩秋の一日、アシズリノジギクも咲く花の海岸で、沖を通る船を眺めたりして時を過ごしていると、次の撮影地の室戸岬に向かうのが億劫になった。 同じ科の仲間の花 |