ヤクシマノギク(屋久島野菊)


ヤクシマノギク1

  • 科名・属名
  • : キク科 シオン属

  • 特徴

  •  草丈60〜100cmの多年草。
     茎は太くてがっしりし、毛は少ない。
     葉は対生し、根生葉は花時には枯れ、茎葉は長楕円状披針形で、長さ10〜13cm。鋭尖頭で基部はくさび形、縁には大きく鋭い鋸歯があり、質は厚く、やや光沢がある。
     頭花は多数つき、淡紫色で径2〜2.5cm。総苞片は卵形で鋭頭、3〜4列でうろこ状になる。

  • 分布・生育地

  •  九州(屋久島固有)  渓流近くの林縁

  • 花期
  • : 10〜12月

  • 撮影月日・場所

  •  2007年12月3日 鹿児島県屋久島
     中、下左・花、下右・葉   同 上

  • 撮影記

  •  ヤマハンショウヅルを撮影に出かけた屋久島。二十年以上前の情報にもかかわらず花に出会え、もう一つに目的であるトカラノギクも見つけ、落ち着いた気分で翌日を迎えた。
     帰りの飛行機の時間まで余裕がある。少し違う場所でも調べてみようかと入った谷、シダを見ながら流れの縁まで下りていくと、淡青紫色の野菊が咲いているのが目に入った。
     以前あったという場所は道路の拡張で削られ、どこかにないものかと探していたのだ。こんな場所で、しかも初冬という季節にこの花に出会えるとは。
     がっしりとした株に光沢のある葉が込み合ってついている。間違いなくこの花だ。辺りにはすでに咲き終わった株もあったので、株により花期は相当ズレがあるようだ。
     目的の花に加え予想外の花にも出会える120点の日が1年に1度くらいある。そんな日は何ともいえず幸せな気分に浸れる。

    葉

    同じ科の仲間の花
ヤクシマノギク2

花