ヨナクニイソノギク(与那国磯野菊)

Aster asa-grayi var. walkeri


ヨナクニイソノギク1

  • 科名・属名
  • : キク科 シオン属

  • 特徴

  •  草丈15〜20cmの多年草。
     茎は倒伏して斜上し、軟毛が密生する。
     根出葉はへら形で、長さ20〜24mm、幅8〜10mm。円頭、全縁で、両面に軟毛が密生する。
     頭花は単生し、径約3cm。舌状花は淡青紫色、そう果は長さ2.3mm。
     冠毛は帯褐色で、長さ約2mm。

  • 分布・生育地

  •  沖縄(与那国島)  海岸近くの岩・崖上

  • 花期
  • : 2〜5月

  • 撮影月日・場所

  •  2014年3月24日  沖縄県与那国島
     中上 2005年4月23日    同  上
     中下・花 2014年3月23日     同  上
     下左・総苞    同  上
     下右上・茎    同  上
     下右下・葉 2013年12月16日   同  上

  • 撮影記

  •  与那国島は砂浜がほとんどなく、島の回りはほとんどが断崖となっている。この花はそんな崖に生え、春、薄紫色の可憐な花を見せてくれる。
     しかし、急峻な崖地のため崩落することが多く、かってこの花の群生地として有名だったサンニヌ台は、駐車場際などに植栽された株が少数あるだけ。自生状態の花は、恐々覗き込む断崖にわずかに残っているだけだ。
     この写真は別の場所のものだが、そこも断崖の途中、足元に気をつけながら恐る恐る撮影した。
     沖縄島などに分布するイソノギクによく似ているが、花が白色ではなくやや薄紫色で、葉や茎は一層毛深いのが違いで、写真でも毛深いのがわかるだろう。
     ケサヤバナなどとともに、いくつかある与那国島の固有種である。

    茎

    葉

    同じ科の仲間の花
ヨナグニイソノギク2

花

総苞