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- 科名・属名 :
キツネノマゴ科 タイワンサギゴケ属
- 特徴 :
草丈5〜15cmの多年草。
花茎は直立し、上部で疎らに分枝する。
葉は対生、根際に束生し、葉身は倒披針状長楕円形、長さ2〜7cm、幅1〜2cm。先は鈍く、基部は次第に狭まって葉柄につながり、縁には波状の不明瞭な鋸歯がある。表面は無毛、裏面は脈上に毛が散生する。葉柄は長さ0.5〜2cm。
花は花序の先にまばらに5〜10個、総状につける。花冠は、白色でやや淡紅紫色を帯び、筒状鐘形で先が広がって5裂し、長さ約1cm、裂片は卵形、長さ約3mm。苞は倒披針形で先は鈍く、長さ2〜5mm。小苞は小さな線形、長さ約2mm。萼は深く5裂し、裂片は線形で先は鈍く、3片は長さ6〜7mm、2片は長さ5〜6mm、疎らに毛が生え、宿存する。
果実(刮ハ)は狭長楕円形、長さ4〜5mm、幅約1.5mm。種子はやや円錐形、長さ約0.2mm。
- 分布・生育地 :
沖縄(石垣島・西表島) (国外:中国(南部)、台湾) 湿り気のある林下や渓流側
- 花期 : 3〜4月(図鑑の5〜8月は?)
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2004年3月27日 沖縄県西表島 中上・全体2、中下・花 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・果実 2019年5月8日 同 上 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
3月というのに、じっとしているだけで汗が吹き出てくる西表島の沢筋の湿った斜面に、うっすらピンクを帯びた小さな花が咲いていた。
タイワンサギゴケの名を聞いた時はサギゴケによく似た花かと想像していたが、科も違うまったく別の花だった。
近くにはイリオモテソウなども咲いていて、同じ日本とはいえ本土の植物図鑑の知識では想像もできない変わった花々に、沖縄に嵌ってしまうのは無理もないと自分自身を納得させた。
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