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- 科名・属名 : ムラサキ科 ハマベンケイソウ属
- 特徴 :
草丈20〜40cmの多年草。
茎は直立し、全体に青白色を帯びる。
葉は互生、根出葉は卵心形〜長楕円形、長さ2.5〜7cm、長さ4〜15cmの長い柄がある。茎葉は卵形で長さ3〜5cm。表面は茎とともに白みを帯びて圧毛があり、基部付近から出る7〜9脈が目立ち、無柄。
花は長い花柄の先に長さ8〜15cmの総状〜円錐状となり、垂れ下がって咲く。苞はない。花冠は青紫色〜紫色(咲き始めは淡紅色を帯びる)、鐘形で長さ11〜13mm、先は浅く5裂するが、裂片は平開しない。萼は5全裂し、裂片は披針形で有毛。
果実(分果)は扁平で広い翼がある。
- 分布・生育地 :
北海道 (国外:日本固有) 高山帯の礫地や草地
- 花期 : 7〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1985年7月7日 北海道夕張岳 中・全体2、以下全て 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
北海道の夕張岳で「ユウバリソウ」の撮影を終え、秘密の休憩場所に行くと先客がいた。
話をすると営林署の方、花の話で盛り上がり、この山では珍しい本種を案内してもらえることになった。
道などない急な傾斜地、木の根につかまりながら這い上がると、突然視界が開け岩峰の下の急なカールに出た。
カールには点々とこの花が咲いており、落石を気にしながらも深みのある青紫色の花を堪能した。
花の感じは海岸に咲くハマベンケイソウによく似ているが、高山性で多肉質でなく、花序や葉に硬い毛があり、苞がないなどの違いがある。
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