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- 科名・属名 : リンドウ科 リンドウ属
- 特徴 :
草丈3〜10cmの1年草または2年草。
根出葉は卵形〜卵円形、長さ7〜15mm、幅4〜10mm。先は円頭〜鈍頭凸端。茎葉は楕円形、長さ5〜7mm、幅2.5〜3mm。
花は茎頂につき無柄、花冠は青緑色、筒状で長さ10〜12mm。先は刺状で平開する。萼筒は長さ2.5〜3mm、裂片は三角状披針形、長さ約2mm、直立する。葉状の小さな苞がある。
果実(刮ハ)は花冠から飛び出る。
- 分布・生育地 :
九州(屋久島) (国外:日本固有) 高地のコケの生えた地上
- 花期 : 4〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2017年5月18日 鹿児島県屋久島 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中・全体2、以下全て 同 上
- 撮影記 :
十年以上前、屋久島を訪れ奥山に登った際、登山道際でこのリンドウに出会った。その日はややガスが掛かり、硬く閉じた花弁は開く気配はなかった。
その後、5月半ばに訪れた時も、曇り時々晴れといった天候で、やはり開花していなかった。
聞くと、晴れの時間が長く続かないと開花しないとのこと、1月に35日雨の降るという屋久島では、よほどの幸運がないとこの花の開花には出会えないことになる。
久し振りに5月半ばに屋久島行きを計画した。花見も屋久島辺りになると急に行くという訳にはいかない。早めに飛行機や宿を予約するので晴れるかどうかは天まかせだ。
目的の一つはもちろんこの花だった。願いが通じたのか、奥山に登山の日は屋久島では滅多に出会えないような好天、午後になってもガスの出る気配はなかった。
この花は以前見た場所だけでなく、こんな所にもあるのかと思うほど何ヶ所で花を開いていて、長年の宿願を達成した。
葉とか花の感じはコケリンドウというよりフデリンドウに似ている気がした。ヤクシマフデリンドウの和名でもおかしくない。
しかし、アップしている一番素晴らしい株は、午後帰りにもう一度見みると、花のあった辺りのコケと一緒に盗掘されていた。屋久島でも、またこんな花でも盗まれてしまうのかと撮影の喜びが半減した。
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