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- 科名・属名 : サクラソウ科 サクラソウ属
- 特徴 :
草丈5〜10cmの多年草。
葉は円形〜腎円形、径1.5〜4cm。基部は心形、縁は浅く7〜9裂し、両面に軟毛が生える。葉柄は長さ3〜10cm、暗赤色の毛がやや密に生える。
花は花茎の先に1〜5個が散形につく。花柄には暗赤色の毛がやや密に生える花冠は高杯形、紅紫色で花喉部は淡橙黄色、径2〜3.5cm、筒部は長さ1.4〜1.8cm。萼は半ばまで5裂し、裂片は披針形。
果実(刮ハ)は長楕円形。
コイワザクラの変種で、花茎や葉柄に暗赤色の毛がやや密に生え、花が大きく、筒部も長いのが特徴。
イワザクラの変種との説もある。
花は紅紫色であるが、下の写真のように、中には白花もあり
●シロバナチチブイワザクラ(学名未定)(左下の写真)という。
- 分布・生育地 :
本州(埼玉県武甲山)(国外:日本固有) 石灰岩の岩場
- 花期 : 5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1995年5月3日 埼玉県武甲山 中上・全体2 1993年5月16日 同 上 中中・全体3 1995年5月3日 同 上 (上、中上、中中は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花 1993年5月16日 同 上 左下・シロバナ 1995年5月3日 同 上 (左下は拡大写真あり、写真をクリック) 右下・葉 1993年5月16日 同 上
- 撮影記 :
埼玉県秩父市の武甲山の岸壁にのみ生えているが、この山は全山石灰岩でできており、セメント用の採掘現場にあるため普通は近づけない。
ある時自生地に行ける機会があり、何とか花を目にすることができた。
花は切り立った石灰岩の岸壁の隙間に点々と咲いていて、急な岩場を登り近づくと、特徴である花の大きさや、葉柄や花柄の暗赤色の毛が印象的だった。
ただ、見上げるような岸壁で時たま落石もあり、命がけの撮影となった。
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