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- 科名・属名 : シソ科 アキギリ属
注.APG分類では、学名(S. ranzaniana var. ranzaniana)
- 特徴 :
草丈5〜35cmの多年草。
葉は基部に集まってロゼット状となり、1〜2回羽状複葉、下部の葉には長い柄があり、葉柄を含め長さ3〜15cm、小葉の縁には少数の鋸歯がある。葉柄の基部には開出毛が目立つ。
花は茎の上部に輪状に唇形花をつけ、花冠は白色で長さ約8mm。雄しべは2本で前方の葯隔は花糸状に伸びて1室の葯をつけ、後方は小さく退化する。萼は2唇形で、長さ5〜6mm、果時には約8mmになり、外面には粗い毛が散生し、しばしば紫色を帯びることがあり、内面中央部に輪状に白毛がある。花穂普通1本立ちであるが、よく生長した個体ではしばしば分枝する。
果実(分果)は楕円形、長さ約2mm。
- 分布・生育地 :
本州(紀伊半島)、四国、九州(南部) (国外:日本固有) 谷間の湿った木陰やコケの生えた岩上
- 花期 : 4〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2003年5月4日 和歌山県紀伊半島 中・全体2 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・花 2020年6月24日 鹿児島県大隈半島 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
コウヤシロカネソウを求めて出かけた林道は途中でガケ崩れがあり、タクシーもそこまでだった。
目的地まではまだ7km近くある、退屈な林道歩きを覚悟して歩きはじめた。帰りの時間を考えるとあまり時間はない。ひたすら先を急ぐと林下に白いタムラソウが目に付いた。
春先咲くタムラソウといえば本種しかない。そういえばよく使う図鑑の写真も和歌山県での撮影だった。
思いがけぬプレゼントに先を急ぎつつも周囲をよく注視して歩いた。その後もチャボシライトソウにも出会え、楽しい林道歩きとなった。
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