キバナウツギ(黄花空木)

Weigela maximowiczii


キバナウツギ

  • 科名・属名 : スイカズラ科 タニウツギ属

  • 特徴 :
     高さ2〜3mの落葉低木。
     樹皮は灰褐色で若枝は緑色、稜上に2列の開出毛がある。
     葉は対生し、楕円形〜長楕円形で長さ4〜9cm、幅1〜4cm。先は急に細く伸び、基部はくさび形。両面とも有毛で、特に裏面脈上に開出毛が多い。萼は有毛で早落性。葉柄はほとんどない。
     花は葉腋につき、花冠は淡黄色(蕾のときは緑色)の漏斗形で長さ3.5〜4.5cm、下部は細い筒形で長さ約2cm、上部は鐘状に膨らみ径1〜1.2cm。先は5裂し、下部裂片の中央部に黄橙色の網状紋がある。花柄はない。
     果実(刮ハ)は細い円筒形で長さ1.5〜3cm、径2〜3mm。

  • 分布・生育地 :
     本州(秋田〜山梨県) (国外:日本固有)
     深山の林縁

  • 花期 :   4〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     2015年5月30日  山梨県南巨摩郡
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花序、以下全て    同  上

  • 撮影記 :
     5月末の2000m近い山、低地は朝から30度を越える暑さだったが、標高が上がるにつれて気持ちいい風に変わってきた。
     落葉松が点在する明るい林下、淡黄色の花をつけたウツギの花が咲いていた。
     樹の花にさほど興味がなかった頃ならオオツクバネウツギだろうと見過ごす所だが、萼を見ると全く形が異なり、すぐにこの花に思い当たった。
     本州の中部から北部にかけて分布し、東北地方ではウコンウツギと混同しやすいが、この花のほうが標高の低い所に分布し、花の色も薄く、果実(刮ハ)の形も細い円筒形であることなどが異なる。

  • 葉

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花序

花1

花2