マルバサツキ(丸葉皐月)

Rhododendron eriocarpum


マルバサツキ

  • 科名・属名 : ツツジ科 ツツジ属
     注.APG分類では、(var. eriocarpum)

  • 特徴 :
     高さ50〜150cmの半常緑低木。
     樹皮は灰褐色で、若枝や葉柄には伏した剛毛が密生する。
     葉は互生し、葉身は倒卵形〜倒卵状長楕円形、長さ1〜4cm、幅0.5〜2.5cm。先はやや尖るか鈍頭、中央部より上が最も幅が広い。質はやや厚く光沢があり、両面に白っぽい長毛を散生し、裏面脈上には密生する。葉柄は長さ2〜4mm。
     花は枝先に1〜2個つき、花冠は淡紅紫色、径3〜5cmの漏斗形、先は5中裂し、裂片は広円形、上側の裂片に濃色の斑点がある。萼片は5個、円形で縁に長毛が密生する。花柄は長さ5〜7mm、淡褐色の長毛が密生する。
     雄しべは7〜10本、花糸の下半部に微毛がやや密生する。花柱は長さ2.5〜4mmで無毛、子房は長毛が密生する。
     果実(刮ハ)は卵形、長さ8〜10mm、褐色の剛毛が密生する。

  • 分布・生育地 :
     九州(鹿児島県南部、屋久島、トカラ列島) (国外:日本固有)
     海岸近くの岩場

  • 花期 :  5〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 20115年4月9日  鹿児島県
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花、下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     4月というのに降る雨は冷たく(この日東京は霙だったようだ)、雨具を透して冷たさが身にしみる。
     鹿児島県の島嶼、交通の便が悪く、やっと調整してやってきたのにこの天気とはついていない。
     それでも、なんとか目的の花を撮影し、海を見下ろす林道を歩いていると、淡紅紫色のツツジが咲き出しているのが目に入った。
     サクラツツジではないしと思いつつ撮影し、帰って調べるとこの花だった。
     名前はサツキに似ているが、花の色や葉先が鈍頭であることが異なり、それがマルバ(丸葉)和名の由来となっている。
     まだ咲き初めで1花しか開花していなかったが、もっと沢山の花の見られる時期に再訪したいものだ。

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葉