|
- 科名・属名 : ツツジ科 ツツジ属
- 特徴 :
高さ2〜3mの落葉低木。
葉は枝先に3個輪生し、葉身は菱形状卵形〜広い菱形で中央部が最も広く、長さ4〜8cm、幅3〜6cm。先は鋭く尖り、基部は円形、縁は全縁。若い時は両面に長毛が生え、腺毛がごく疎らに生える。葉柄は長さ約6mm、散生する短い腺毛に混じって長毛があるが、微小な毛はない。
花は葉の展開前か展開と同時に枝先に2〜3個つき、花冠は漏斗形で径3〜4cm、先は5中裂し、紅紫色で上面内側に濃色の斑点がある。雄しべは10本、子房には短い腺毛が密生し、花糸の基部には粒状の突起が疎らにある。花柱は無毛。花柄は長さ5〜10mm、乳頭状の腺点が多い。
果実(刮ハ)は歪んだ円柱形、長さ約1.5cm、外面には短い腺毛が散生する。
- 分布・生育地 :
本州(岐阜県西部、滋賀県北東部、紀伊半島)、四国(徳島、高知県) (国外:日本固有) 丘陵〜山地の林内、岩尾根
- 花期 : 4〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2014年4月16日 和歌山県新宮市 中上・花序、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
4月半ば、和歌山県にあるカンアオイの撮影に出かけた。
バス停から支流沿いに奥に伸びる林道、数km先が目的地、のんびりと道端の草や樹の花を撮影しながら歩く。
木々は芽吹いてまもない新緑色、春の花が点々と現れる気持ちのいい花見で、歩きが苦にならない。
春先のせいかヒカゲツツジ、モチツツジなどのツツジの仲間やキシダマムシグサなどマムシグサの仲間が次々現れ、なかなか前に進まない。
そんな林道と沢との間の岩場に点々とピンクのこのツツジが咲いていた。
ミツバツツジの仲間は同定が難しいが、子房に密生する短い腺毛や雄しべの数、生えている地域などから本種と判断した。
目的のカンアオイを撮影し、同じ林道を歩いて戻っていると、行きに追い抜いていった木材運搬のトラックが止まって拾ってくれ、駅まで乗せてくれた。
同じ科の仲間の花
|