トモシリソウ(友知草)

Cochlearia oblongifolia


トモシリソウ1

  • 科名・属名
  • : アブラナ科 トモシリソウ属

  • 特徴

  •  草丈5〜30cmの多年草。
     茎は地を這うか、基部で分枝して立ち上がる。
     根出葉は腎形〜卵形で、長さ、幅とも1〜2cm。多肉質で長い柄がある。茎葉は柄がなく、楕円形〜卵形で縁に少数の鈍鋸歯があ。葉は無毛で光沢がある。
     花は白色、花弁は4個で広楕円形、長さ約3mm。
     果実は球形〜長楕円形で、長さ4〜7mm。

  • 分布・生育地

  •  北海道(根室・知床半島)
     海岸の岩場や砂地

  • 花期
  • : 6〜7月

  • 撮影月日・場所

  •  1990年6月23日 北海道根室市
     アップ 1992年7月5日  同 上

  • 撮影記

  •  根室、釧路といった北海道の東部地域は、高い山があるわけではないが、遠くアリューシャン半島から千島列島を経て、日本ではこの地域だけに分布している花が多く、ハナタネツケバナ、チシマコハマギク、キヨシソウなどいくつも名前を挙げることができる。
     この花もその一つで、発見地の根室の地名がつけられているように、根室や知床の海岸にあると知り探しに出かけた。
     6〜7月の道東地方は海霧がよく発生し、この日も冷たい霧に包まれていた。
     寒さに震えながらやっと見つけた花は、波しぶきのかかりそうな岩場にしがみつくように咲いていた。
     思ったより大きな花で、岩場のあちこちに白い花が見られ、わずかながらキヨシソウも見られた。

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トモシリソウ2