エゾノミツモトソウ(蝦夷水元草)

Potentilla norvegica


エゾノミツモトソウ

  • 科名・属名 : バラ科 キジムシロ属

  • 特徴 :
     草丈20〜50(〜80)cmの1〜2、時に寿命の短い多年草。帰化。
     植物体全体に長い開出毛がある。
     葉は互生するが上部では対生のように見える。基部の葉は5小葉を持つ羽状複葉、上部では3出複葉、小葉は倒卵形〜倒披針状長楕円形、先は鈍頭〜鋭頭、縁に鋭い鋸歯がある。托葉は卵形〜披針形、全縁〜欠刻縁、半分以下か基部のみ合着する。
     花は茎の先に集散花序となって多数つき、黄色で径約1cm。花弁は5個、倒卵形で切頭かわずかに凹頭、長さ4〜5mm、萼片よりやや短いか同長。雄しべは15〜20個、葯は広卵形で小さい。雌しべは多数、花床は円錐状で短毛が生える。花柱はやや頂生、基部は肥厚し、宿存する。萼片と副萼片があり、萼片は卵状長楕円形、鋭頭〜鋭尖頭、外側と縁に毛が生える。副萼片は狭卵形、鋭頭で萼片同様外側と縁に毛があり、萼片とほぼ同長。
     果実(痩果)は広卵形、長さ約0.7mm、シワがあり、無毛。

  • 分布・生育地 :
     帰化(ユーラシア大陸原産)(北海道〜本州(中部地方以北)に帰化)
     低地の草原、道端

  • 花期 :  6〜9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2013年8月23日  北海道白糠郡
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花、下・茎葉    同  上

  • 撮影記 :
     クシロネナシカズラの情報を得て急遽出かけた北海道、盆過ぎでは他の花は大して期待できないだろうと思っていたが大きな誤りだった。
     道端や空地に車を止めると多くの花が見られ、帰化植物を中心に初めて出会う花も多かった。
     この花もその一つで、自生種であるミツモトソウによく似たユーラシア大陸原産の帰化種で北アメリカにも帰化し、日本では、初め北海道に帰化し、その後長野県にも帰化したようだ。
     違いは花弁が萼片よりやや短いか同長であること(ミツモトはやや長い)や、基部の葉が5小葉の羽状複葉(ミツモトは3出複葉)、托葉は基部だけか半分以下が合着(ミツモトは半分以上が合着)するという違いがある。

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花

茎葉