|
- 科名・属名 : バラ科 キイチゴ属
注.APGV分類では広義のモミジイチゴとし、学名(R. palmatus)
- 特徴 :
高さ2m程度になる落葉低木。
枝は分枝し、鉤形の刺が多い。
葉は卵形〜広卵形で、普通掌状に(3)〜5中裂し、長さ7〜15cm。裂片は鋭尖頭で大きさはほぼ同じ、縁には粗い欠刻と鋸歯がある。裏面脈状に伏毛がある。葉柄は長さ3〜4.5cm。
花は花枝に1から2個下向きに咲き、白色で径約3cm。花柄は長さ5〜10mm。花弁は5個、卵形で鋭頭、全縁、長さ12〜17mm、幅7〜10mm。萼片は披針形、漸鋭尖頭せ、長さ約8mm。雄しべは約40個、無毛で雌しべと同長。
果実(集合果)は球形で、径1〜1.5cm、橙黄色に熟す。
- 分布・生育地 :
本州(中部地方以北) (国外:日本固有) 山野の林縁
- 花期 : 3〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2012年4月15日 神奈川県川崎市 中1・全体2 2014年4月2日 同 上 (上、中1は拡大写真あり、写真をクリック) 中2・花序 同 上 中3・花 2012年4月15日 同 上 中4・果実(集合果)1 2014年5月27日 同 上 左下・果実(集合果)2 2013年6月23日 埼玉県飯能市 右下・葉 2012年4月15日 神奈川県川崎市
- 撮影記 :
低山地や丘陵の林縁で春先下向きに白い花を咲かせる。
分布は本州(中部地方以北)で、西日本に分布するナガバモミジイチゴとほぼ住み分けている。
ナガバモミジイチゴの葉の中裂片がごく長いのに対し、右下の写真のようにこの花の葉は掌状に(3)〜5中裂する裂片の中裂片が特に長いということはない。
どちらもごく普通に見られる花であるが、あまりにも当たり前の上、触ると刺が多いため、つい近年まで撮影してこなかった。
APGV分類に基づく改訂版「日本の野生植物3」(平凡社刊)では、西日本のナガバモミジイチゴも屋久島のヤクシマキイチゴも中間的な個体も多いことし、広義のモミジイチゴとしてまとめている。
同じ科の仲間の花
|