ナガバナワシロイチゴ(長葉苗代苺)

Rubus×pseudoyoshinoi


ナガバナワシロイチゴ

  • 科名・属名 : バラ科 キイチゴ属

  • 特徴 :
     つる性の落葉低木。
     ナワシロイチゴキビナワシロイチゴの雑種とされる。
     茎には疎らに刺があり、初め軟毛がある。
     葉は互生し3〜5小葉からなる奇数羽状複葉、頂小葉は菱形で先は急鋭尖頭。ほとんど分裂しないか浅く分裂し、縁は鋭鋸歯、側脈は6〜8本。
     花は枝先や枝の上部に腋生し、花弁は紅紫色で、長さ4〜6mm。萼に刺はない。
     果実(集合果)は球形で、径約1cm、赤熟する。

  • 分布・生育地 :
     本州(長野、鳥取、岡山、広島) (国外:日本固有)
     低山地の林縁、草地

  • 花期 :  5〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     2016年5月28日  広島県神石郡
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花、下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     あるタデ科の花を探しながら沢沿いの林道を歩いていると、ナワシロイチゴによく似ているものの何となく感じの違う花を見つけた。
     花仲間からナワシロイチゴキビナワシロイチゴの雑種だと教えられて撮影した。
     帰って調べると、ナガバナワシロイチゴという雑種で中間の形態をしているという。
     「長野県植物誌」によると、キビナワシロイチゴの頂小葉は狭卵形〜卵形、先は長く伸びて鋭頭であるのに対し、ナワシロイチゴでは頂小葉が倒卵形で円頭ということで、まさしくその中間だ。萼に刺がないことはキビと同じだ。
     キイチゴ類は雑種を作りやすく、他にもいくつか知られているが、そのつもりでチェックしないと見過ごしてしまう。

  • 同じ科の仲間の花
花

葉