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- 科名・属名 :
ベンケイソウ科 ムラサキベンケイソウ属
- 特徴 :
草丈20〜50cmの多年草。
根茎は肥厚し、茎は直立するか斜上する(極めて稀に垂れ下がる)。
葉は互生または対生、葉身は楕円状卵形〜狭卵形、長さ3〜8cm、幅1.2〜3.5cm。先は円く、縁には多数の低くやや鋭い鋸歯がある。質は多肉質、白っぽく帯粉し深緑色、無柄。
花は茎頂や葉腋からでた花序に散房状にびっしりつく。花弁は5個。紅紫色、長楕円形で鋭頭、長さ4〜5mm。裂開直前の葯は赤褐色。雄しべは5個。蜜腺は四角形で長さ約0.5mm。雌しべは長さ約3mm。子房の基部は漸尖形、花柱は長さ約0.7mm。萼片は5個、三角形で長さ約2mm。
- 分布・生育地 :
北海道 (国外:シベリア、モンゴル、中国(北部、東北部)、朝鮮 海岸の草原や崖
- 花期 : 8〜9月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1991年8月18日 北海道根室市 中・全体2、以下全て 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
8月も半ばを過ぎると、夏の間あれだけ多かった観光客の姿もほとんど見ることもなく、道東の原生花園に花はほとんど見えない。
しかし、やや黄ばんだ草地を丹念に歩くと、濃紺色のオホーツク海を望む海岸の崖近くにこの花が咲いていた。
ツリガネニンジンやシコタンヨモギなどキク科の地味な花が多い草地では目を惹く花だ。
最近、長野県にも隔離分布が発見されたという話を聞いたが最新の図鑑でも長野県に分布の記述はない。

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