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- 科名・属名 : ヒユ科 イノコズチ属
- 特徴 :
草丈80〜100cmの多年草。
根は塊状で木質化する。
茎はまばらに枝を分け、全体に無毛。
葉は対生、葉身は広披針形〜披針形、長さ10〜20cm。先は漸次鋭尖頭、基部はくさび形、全縁。質は薄く、ほとんど無毛。
花は広く開出し長い花穂となり、まばらに花をつける。花穂には薄く毛がある。小苞基部の付属片はやや小さく、卵状三角形。花柱は長さ1.5mm。
果実(胞果)は長楕円形、長さ約2mm、膜質で裂開せず、花被に包まれ、内に1個の種子が入る。
- 分布・生育地 :
本州(関東地方以西)〜九州 (国外:中国、台湾) 山地の木陰
- 花期 : 8〜9月
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2010年8月29日 茨城県稲敷郡 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中上・花序 同 上 中下・花 2018年9月28日 群馬県館林市 左下・果実(胞果) 同 上 右下・葉 2010年8月29日 茨城県稲敷郡
- 撮影記 :
イノコヅチにヒカゲノイノコヅチとヒナタノイノコヅチがあることは知っていたが、葉の細いこの花のあることは、全く知識になかった。
いったん覚えたら撮影しない訳にはいかない。早速情報を集めたが、この花だけを撮影に出かける気にはなれない。別の未撮影種も期待できる茨城県のある場所へ出かけた。
それにしても平地にある植林地はひどい。全く間伐も枝打ちもされずに放置され、林下は藪だ。その藪を掻き分け進むと、やっと咲き始めのこの花があった。ヒカゲのイノコヅチの蕾は小さく、この花の方が少し早いようだ。
暑さと藪蚊に悩まされて撮影を終了し、見晴らしの利く池のほとりに出て一息ついた。ただ、水辺や田んぼの花にカメラを向ける元気はなかった。
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