シロウマオウギ(白馬黄耆)

Astragalus shiroumensis


シロウマオウギ1

  • 科名・属名 : マメ科 ゲンゲ属

  • 特徴 :
     草丈15〜40cmの多年草。
     葉は奇数羽状複葉で、小葉は11〜15個。小葉の葉身は狭楕円形、長さ8〜20mm、先は鈍頭〜やや凹頭。表面は無毛、裏面と縁に白色の伏した短毛がある。托葉は狭卵形、離生し、長さ6〜12mm。
     花は5〜10cmの花柄の先に、5〜10(〜20)個の蝶形花をつける。花冠は黄白色〜白色、長さ1.2〜1.5cm。萼は長さ5〜7mm、全体に黒褐色の毛が多く、特に先端部の縁に多い。
     果実(豆果)は半月形で両端が尖り、長さ1.3〜2.2cm、幅約5mm。下側の縫合線が深く窪み、そこから膜状の仮壁が発達し、開出またはやや下垂し、2〜3個の種子が入り、黒褐色の短い伏毛を散生する。種子はいびつな円形で扁平でへそは窪み、黒褐色、長さ約3mm、幅約2.5mm。

  • 分布・生育地 :
     本州(中部地方) (国外:日本固有)
     高山帯の草地

  • 花期 :   7〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2007年8月17日  山梨県北岳
     中上・全体2 1985年8月2日  長野県白馬岳
     中下 1977年8月7日  山梨県北岳
     (上、中上、中下は拡大写真あり、写真をクリック)
     左下・花 2007年8月17日    同  上
     右下・葉 2005年7月24日  長野県八ヶ岳

  • 撮影記 :
     中部地方の高山にはどれもよく似たリシリオウギタイツリオウギが分布し、果実(豆果)で同定と図鑑にはあるが、花の時期には果実はないことが多く、花の色、萼の毛、小葉の数などで判断することになる。
     この花の色は白っぽく(他は薄黄色)、萼に黒い毛が全面に生える(特に縁に多い)ことなどで本種とわかる。特に萼の黒さは一見して気がつく。
     ただ、植物写真を初めたばかりで高山植物の撮影に出かけた場合は、次から次へ目新しい花が現れ、細かい違いを確認しきれないばかりか、よく似た種類を見逃してしまうことも多いので、事前によく調べておくことが必要だ。

  • 葉

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シロウマオウギ3

花