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- 科名・属名 : ミカン科 サンショウ属
注.APG分類では、学名(Z. schinifolium var. schinifolium)
- 特徴 :
高さ1.5〜3mの落葉低木。
若枝は緑色〜赤褐色(黒褐色)、枝につく刺は互生し、下部が平たく長さ4〜15mm。
葉は互生し、奇数羽状複葉で小葉は6〜11対、長さ5〜15cm、葉軸にはしばしば小さな刺があり、極狭い翼がある。小葉の葉身は披針形〜卵状長楕円形、長さ1〜4cm、幅0.5〜1.3cm。先は鈍く次第に尖り、基部は鈍形〜くさび形で短く葉柄に流れ、縁には細かな鈍鋸歯があり、両面とも無毛、裏面には油点がある。
花は雌雄異株、枝先に長さ3〜8cmの散房花序となり、萼と花弁の区別があり、それぞれ5個が2列に並ぶ。花弁は卵形、白色〜黄緑色、長さは雄花で約1.5mm、雌花で約2mm。
果実は3個の分果からなり、楕円状球形で長さ4〜5mm、淡緑色で褐色に熟す。種子は楕円状球形で長さ約4mm、黒色で光沢がある。
- 分布・生育地 :
本州〜九州 (国外:朝鮮、中国(中南部)、台湾) 低地の林内、林縁
- 花期 : 8〜9月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2017年8月3日 神奈川県川崎市 中・全体2、中中・花(雄花) 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・果実 2016年9月30日 同 上 左下・茎(刺) 同 上 右上・葉(表)下右 2017年8月3日 同 上 右下・葉(裏) 同 上
- 撮影記 :
秋に光沢ある黒色の種子には多くの場所で出会っていたが、花にはなかなか出会えていなかった。
というのも、花の咲く時期が盛夏の頃、しかも低地の林縁とあっては暑さとの戦いで、いつも撮影意欲が暑さに敗れ去っていた。
やっと、家からそう遠くない場所で株を見つけたので、曇りがちでやや暑さが和らぐ日を選んで出かけた。
それでも少し歩くと汗が吹き出す、何とか花を撮影し、あまり撮影していない田んぼの植物などを付け加えて一日の花見とした。
同じ仲間のカラスザンショウが大木になるのに対し、本種は高さや小葉もはるかに小さい。
またサンショウは、高さは大きく違わないが、花期が春、分果が2個、茎の刺が普通対生するなどが異なる。
同じ科の仲間の花
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