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- 科名・属名 : セリ科 ハマボウフウ属
- 特徴 :
草丈5〜40(-100)cmの多年草。
根は太くて長く、茎は多少枝を分け、上部や花序には白い軟毛が密生する。
葉は1〜2回3出羽状複葉、小葉は倒卵状楕円形、長さ1.5〜6cm、幅1〜3cm。小葉はさらに3裂し、裂片は広くて先は円く、縁には不揃いの鋸歯がある。質は厚くて光沢がある。
花は茎の先に複散形花序となり、白色の小さな花を密につける。花序の軸は太く、軟毛が密に生える。花柱は短い。萼歯片は卵形。
果実は分果からなり、広楕円形〜倒卵形で、長さ約5mm、多肉で隆起した太い稜があり、背面に毛がある。油管は細くて数多く、種子を囲む。
- 分布・生育地 :
日本全土 (国外:朝鮮、中国、ロシア(千島列島、サハリン、アムール、ウスリー) 海岸の砂
- 花期 : 6〜7月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1985年6月16日 茨城県那珂郡 中上・全体2 1999年7月11日 北海道ワッカ原生花園 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花 2013年8月23日 北海道白糠郡br> 左下・果実(分果) 2024年7月3日 神奈川県茅ケ崎市 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
春先、海岸の砂浜でこの植物の若芽を摘み取っている光景を目にする。
山菜としてより、普通は刺身のツマとなっているのを見ることのほうが多いだろう。
採られてというより砂浜の減少とともに少なくなっている花であるが、夏には写真のように低い草丈に似合わず大きな花を咲かせる。
ハマビシやハマヒルガオなど海岸の砂浜を棲み処としている植物は多い。いつまでもこの地が彼らの安住の地であるようにと願わざるを得ない。

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