フチゲオオバキスミレ(縁毛大葉黄菫)

Viola brevistipulata var. ciliata


フチゲオオバキスミレ1


  • 科名・属名 : スミレ科 スミレ属

  • 特徴 :
     草丈5〜20cmの多年草。
     有茎種。地下茎は発達せず、根茎を出して増えることはない。
     茎は赤みを帯びることが多い。
     葉は互生、葉身は厚くて光沢があり、葉の縁や裏面脈上に短毛が生える。
     花は黄色で、蕾は紅紫色で、花弁の裏側も紅紫色を帯びることが多い。
     花後盛んに閉鎖花を出し、繁殖はそこから生じた種子でおこなわれる傾向が強い。
     オオバキスミレの変種で、葉の縁に短毛が生えるのが特徴である。

  • 分布・生育地 :
     北海道(南部)、本州(青森・岩手・宮城県の太平洋側) (国外:日本固有)
     乾き気味の林下

  • 花期 :  4〜5月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2006年5月20日 北海道白老郡年月日  
     中・全体2、以下全て    同  上
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     この花との出会いを求めて出かけた北海道。山道を奥まで歩くとやっとこの花が現れてきた。
     オオバキスミレの数多い変種の一つで、北海道西南部から東北地方の太平洋側にかけて分布している。
     やや湿った場所に群生するオオバキスミレとは異なり、乾いた斜面や稜線沿いの林下に点在していた。花茎が赤くなるところはナエバキスミレのようだった。
     特徴である葉の縁の毛は肉眼ではわかりにくい。拡大して撮影したがこの程度(右下の写真)だった。図鑑などで見ると、東北地方の株はもっとはっきりした縁毛があるようだが。

  • 葉(縁)

    同じ科の仲間の花
フチゲオオバキスミレ2

花