シマジリスミレ(島尻菫)

Viola okinawensis


シマジリスミレ1

  • 科名・属名 : スミレ科 スミレ属

  • 特徴 :
     草丈8〜12cmの多年草。
     地上匐枝を伸ばし、その先に新株を作る。
     根生葉は数多く付き、葉身は心形、長さ1〜4cm、幅1〜2cm。質は革質、濃緑色〜緑色で光沢があり、無毛。托葉は櫛の歯状に羽裂する。
     花は直径1〜1.3cmで淡紅紫色が基本であるが、白色に近いものも多い。
     エゾノタチツボスミレのように側弁は短毛があるかまたは無毛、花柱乳状突起毛があるかまたはない。距の末端中央に溝のあるものが多い。

  • 分布・生育地 :
     沖縄県 (国外:日本固有)
     内陸の石灰岩の岩場の日陰や窪み

  • 花期 :   2〜4月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2011年2月20日  沖縄県
     中・全体2、左下・花 2004年3月5日    同  上
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
     右上・葉、右下・匐枝 2019年2月6日    同  上

  • 撮影記 :
     沖縄はスミレの種類が少ないが、野生絶滅種のオリズルスミレやオキナワスミレ、それに本種など希少な固有種が多い。
     よく似たオキナワスミレが海岸の岩場に生えるのに対し、本種は内陸部の石灰岩の岩場の日陰や割れ目に生える。
     3月初め、まだ早いかなと思って出かけた自生地は、株数はそれなりにあったものの、花をつけている株はわずかしかなかった。ピークはもう少し後のようだ。
     数年後、久しぶりに訪れた。時期は2月だったが、明るい場所には2輪花をつけた株もあった。
     なお、改訂新版「日本の野生植物3」(平凡社刊)によると、学名は正式に発表されていないとのことである。

  • 葉

    匐枝

    同じ科の仲間の花
シマジリスミレ2

花