タデスミレ(蓼菫)

Viola thibaudieri


タデスミレ1

  • 科名・属名
  • : スミレ科 スミレ属

  • 特徴

  •  草丈20〜40cmの多年草。
     葉は蓼の葉に似た広披針形で、花時は4〜8cm。花後は長さ15cm程度になる。
     花は葉の付根から花柄を出し、直径1.5〜2cmの花を2〜5個つける。花弁は白色、側弁は有毛。

  • 分布・生育地

  •  本州(長野県)
     やや湿り気の多い落葉樹林下

  • 花期
  • : 5月末〜6月上旬

  • 撮影月日・場所

  •  1993年6月13日 長野県
     中 2006年6月4日  同 上
     アップ  同 上

  • 撮影記

  •  長野県の標高1,100〜1,400mくらいの湿った落葉松などの林下に稀に成育している。
     ある年、少し遅めかとも思ったがこの花を探しに出かけた。
     落葉松林を少し入ると、ポツポツとこの花が咲いていた。とてもスミレの葉とは思えない長い葉で、タチスミレの感じに似ていた。
     周辺を探すとエゾノタチツボスミレなどとともにいくらか花が見られたが、分布の限られたごく稀なスミレだけにそっとしておきたいと思った。

     2006年、十数年ぶりに訪れた自生地。当時よりは大分木が繁り、林下に多かったこの花も林縁に進出していた。
     減少が心配される希少種であるが、少し株数が増えているような気がしてホッとした。

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タデスミレ2

花アップ