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- 科名・属名 : ツヅラフジ科 アオツヅラフジ属
- 特徴 :
落葉生の籐本(つる性木本)。
茎は細く、他のものに絡み付いて伸び、葉とともに黄褐色の毛がある。
葉は広卵形〜卵心形、時に狭卵形で、しばしば浅く3裂し、長さ3〜12cm、幅2〜10cm。先は円形、基部は心形〜円形。
花は雌雄異株、枝先および葉腋から細長い円錐花序を出し、黄緑色〜黄白色の花を多数つける。花弁は6個、細長く先は2裂する。雄花では6個の雄しべがあり、雌花では6個の仮雄しべと6個の雌しべがある。萼片は6個、広卵形で外側の3個は小さい。
果実(核果)は球形、径約7mm。藍黒色に熟し、白粉を帯びる。
- 分布・生育地 :
本州〜沖縄 (国外:朝鮮、中国、台湾) 山野の道端
- 花期 : 7〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2007年6月30日 鹿児島県屋久島 中1・全体2 2017年8月3日 神奈川県川崎市 (上、中1は拡大写真あり、写真をクリック) 中2・花1(雄花) 2007年6月30日 鹿児島県屋久島 中3・花2(雌花) 2017年8月3日 神奈川県川崎市 中4・果実1 2005年10月30日 愛知県犬山市 左下・果実2 2018年9月9日 栃木県渡良瀬遊水地 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
この仲間で一番よく見かけるのはこの花で、山地でも平地でも海岸端でも見られ、また本州から沖縄まで広く分布する。
改訂新版「日本の野生植物」では、南西諸島の一部に分布するホウザンツヅラフジ(C. orbiculatus)と同一種として扱っているが、これまでの別種の考え方に従った。
葉の形にも変化が多く、図鑑などで「卵円形で3浅裂」すると書かれているが、ほとんど卵心形のもの(これが一番多い気がする)から一番上の写真のように、まるで違う種類の葉のようなものまである。
見分け方は、雄しべの数などもあるが、花が小さくて見にくく、わかり易いのは茎や葉に毛の多いことである。よく似たツヅラフジ(オオツヅラフジ)と見分ける際の大きなポイントになる。
この植物が輝くのは、名の通り果実が青色に熟す秋である。落葉し初め見通しの良くなった林縁で、藍青色の球は黄色や赤の色づいた葉と美しい絵を見せてくれる。
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