|
- 科名・属名 :
ウマノスズクサ科 ウスバサイシン属 注.APG分類では、カンアオイ属で学名(Asarum maruyamae)
- 特徴 :
草丈10〜15cmの多年草。
葉は卵心形で長さ6.5〜11cm、幅5〜9cm。先は尖り、基部は心形、斑紋はない。葉柄は9〜12cm。
花は茎の先に1個つき、萼筒はつぼ形で、径10〜14mm、長さ7.5〜9mm、喉部は5〜7mm。表面はオリ−ブグリーン(暗灰黄緑色)で小さな紫色の斑点があり、内面は暗紫色で15〜17本の縦筋がある。萼裂片は5角形で、長さ5.5〜9mm、先は尖って縁は波打ち、斜開する。雄しべは12個。
- 分布・生育地 :
本州(島根県) (国外:日本固有) 川沿いの林下、林縁
- 花期 : 3〜4月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2018年3月31日 島根県 中1・全体2、以下(中2を除き)全て 同 上 中2・全体3 2013年4月7日 同 上 (上、中1、中2は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
2007年、ウスバサイシン属が4つに分けられた。それらを一つずつ撮影し、最後の1つを撮影するため、島根県まで遠征してきた。
その日は爆弾低気圧が通過して朝から雨風が強く、県境の峠では薄っすら雪も積もっているような悪天候だった。
現地に到着し寒さに震えながら沢沿いをしばらく歩くと、斜面にウスバサイシンの葉が見つかった。
花もいくつか咲いている。萼筒上部の括れが強くウスバサイシンとはかなり感じが違うし、クロフネサイシンとも違っていた。
シトシト降る雨が雨具の中まで浸み込み震えるほどだったが、ネットで見ても自生の生態写真が見当たらない花だけに、寒さをこらえて撮影した。
撮影条件が悪かったことや花期にはやや遅かったこともあり、5年後再度現地を訪れた。
一度訪れた場所はかなりの確率で再度訪れることができるという自信があるが、前回に比べ倒木が多くて大きく荒れ、なかなか記憶が戻ってこなかった。
やっと見覚えのある場所にたどり着くと、期待通りこの花がいい状態で咲いていてホッとした。
ただ、中2の花を撮影した辺りは大きく崩れていて全く見当たらず、この自生地も安心できる状況ではないなと心配になった。
同じ科の仲間の花
|