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- 科名・属名 : ウマノスズクサ科 カンアオイ属
- 特徴 :
葉身は卵形〜卵状三角形、長さ4〜8c、幅3〜5cmの多年草。
先は尖り、基部は心形。表面は暗緑色、光沢はなく、普通白斑は入らず、短毛が散生する。裏面は淡緑色、葉脈に沿って疎らに毛がある。葉柄にも短毛がある。
花は花柄が短いため地面に横たわって咲き、萼筒は上方に広がった杯形で上部は括れ、緑褐色で長さ11〜13mm、径12〜16mm。萼筒入口には口環が発達し、その周囲には白色の隆起した小さな板状の突起がある。萼筒内部の格子状の襞があり、縦襞は9〜12.萼裂片は卵状三角形、長さ7〜12mm、萼筒より明らかに短く、短毛がある。
雄しべは12個、花柱は6個で直立し、先は短い角状の突起になる。
- 分布・生育地 :
九州(奄美大島) (国外:日本固有) 山地の広葉樹林下
- 花期 : 2〜3月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2018年3月11日 鹿児島県奄美大島 中1・全体2、以下全て 同 上 (上、中1は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
奄美大島の深い樹林下、斜面を上り下りしながらカンアオイを探す。
奄美大島のカンアオイとしてはオオバカンアオイやフジノカンアオイなどが知れれているが、本種は比較的最近発表された。
この時期ならハブの心配は少ないだろうと思うが、冬でも出てこない訳ではないので気をつけながら探す。
びっくりするほど大きな葉と花をつけたフジノカンアオイは点々と見られるが、葉も花も小さいというこのカンアオイはなかなか見つからない。
しばらく探し、やっと数株が生えているのを見つけ、花をつけた株も2〜3株あった。
萼裂片の内側が緑色を帯びた花(上と中2の写真)が普通見られる個体だが、暗紫色の萼裂片をした珍しい色の花もあった。
ただ、他にもないかとその周辺も探したが葉一枚見つからず、本種の個体数は多くないようだ。
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