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- 科名・属名 : ウマノスズクサ科 カンアオイ属
注.APG分類では、学名(Asarum sp. )(学名未定)
- 特徴 :
草丈4〜10cmの多年草。
葉は普通2個、円形〜広卵形、長さ3〜5cm、幅3〜4cm。先は鈍頭、基部は心形。表面は深緑色で、時に斑紋が入る。葉柄は4〜10(−14)cm。
花は長さ2.2〜4.1cm、幅2.3〜4.3cm。萼筒は鐘形、暗紅紫色〜灰緑色、長さ5〜7(−10)mm、幅9〜12mm、上部の括れはない。萼裂片は斜開し、広三角形〜広卵形、萼筒より少し短い。萼筒内部の縦襞は18〜20、横襞は3〜5(−6)。
雄しべは12個、花柱は6個。
- 分布・生育地 :
本州(千葉県) (国外:日本固有) 平地の常緑樹林下
- 花期 : 2〜4月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2019年3月17日 千葉県銚子市 中1・全体2、以下全て 同 上 (上、中2は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
千葉県銚子市にゼ二バサイシンが隔離分布しているという話は前から聞いて知っていた。
しかし、カンアオイ類は受粉時の特徴などから、ほとんどの種類が広域分布しておらず、東海地方に分布するこの種が、こんな離れた場所に分布しているのは変だと思っていた。
ある時、カンアオイ類に詳しい花仲間から誘われ、銚子まで探しに出かけた。
房総丘陵に点在する常緑広葉樹の林下、そのうちの限られた林下に確かにゼ二バサイシンに似たカンアオイが花をつけていた。
ゼ二バサイシンに比べると葉は円形に近くてよく似ているものの、葉先が凹んでいるものばかりではなく、花付も悪く、花の大きさも少し小振りなような気がした。
花は萼裂片が3個の通常タイプから、2裂、4裂の変わり花まで色々見られた。
ただ、自生地は何箇所かに限られ、生育している場所も狭い範囲で、個体数も多くないようだ。
ただ、文献を見るとヒメカンアオイ(ゼニバサイシンを含む)と同じとされている。
確かに祖先は同じかも知れないが、これだけ離れた場所で世代を重ねてきているので、よく調べれば変種のレベルまでに達しているのではという願いを込め、チョウシカンアオイ(仮称)としてアップした。
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