エゾクロクモソウ(蝦夷黒雲草)

Saxifraga fusca var. fusca


エゾクロクモソウ

  • 科名・属名 : ユキノシタ科 ユキノシタ属
     注.APGV分類では、チシナイワブキ属(Micranthes)、学名(M. fusca var. fusca)

  • 特徴 :
     草丈10〜40cmの多年草。
     葉は根元に集まってつき、葉身は腎円形、長さ6〜7cm。基部は心形で、縁に3角状の大きな鋸歯がある。葉柄は長く、長さ2〜15cm。
     花は花茎の上部に大きな円錐花序となり、疎らに小さな花を多数つける。花柄は長さ15mm程度になり、花序や花柄に腺毛がある。花弁は5個、暗紫色〜緑褐色、長卵形で、長さ約3mm、花時にはほぼ平開する。萼裂片は卵状三角形、多くは花時に著しく反曲する。雄しべは10個、裂開前の約は橙色。
     果実(刮ハ)は長さ4〜6mm。
     クロクモソウに似るが、花茎に縮毛がなく、花柄が長さ15mm程度と長くなり、花序に微腺毛があるか平滑であることが異なる。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜本州(北部) (国外:日本固有)
     山地の湿った草地や沢沿いの岩上

  • 花期 :  7〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 1991年9月1日  北海道札幌市
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花序、下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     北海道の花の時期は短い。旧盆を過ぎると見られる花もグッと少なくなる。
     そんな初秋の1日、前に見つけておいたアケボノシュスランが咲いているだろうと札幌近郊の山に出かけた。
     アケボノシュスランは予想通り咲いており、近くでこの花も満開だった。

  • 同じ科の仲間の花
花

葉