メヒシバ(雌日芝)

Digitaria adscendens


メヒシバ1


  • 科名・属名 : イネ科 メヒシバ属
     注.APG分類では、学名(D. ciliaris)

  • 特徴 :
     草丈30〜90cmの1年草。
     茎の下部は長く地を這って分枝し、節から根を出す。
     葉は広線形、長さ8〜20cm、幅0.5〜1.5cm。質は柔らかく、扁平。葉鞘には長い毛が疎らに生える。
     花序は茎の先に掌状に分枝した3〜8個の枝(総)からなり、淡緑色〜紫色を帯びた小穂を密生する。枝(総)は長さ5〜15cm、幅約1mm、縁には微鋸歯があってざらつく。
     小穂は披針形で長さ2.5〜3mm、先は尖り、短毛がある。第一苞類は三角形でごく小さく、広披針形で大きいものが第3類(第1小花の護頴)で、濃緑色の脈と縁の近くに白毛がある。第4頴は淡色で、上端は尖る。
     小穂の縁にに毛のあるものがあり、クシゲメヒシバという変種とする考え方もある。

  • 分布・生育地 :
     日本全土 (国外:世界の熱帯〜温帯に広く分布)
     道端、空地、畑

  • 花期 :   7〜11月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2014年9月17日  神奈川県川崎市
     中上・全体2 2019年11月17日    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花序 2019年8月12日    同  上
     左下・小穂 2014年9月17日    同  上<
     右上・茎基部 2019年8月12日    同  上
     右下・葉鞘    同  上

  • 撮影記 :
     夏から秋にかけ、畑や空地、土手などにごく普通に生え、いわゆる雑草と言われる植物の1つである。
     よく似たオヒシバ(雄日芝)に比べやや優しい感じがすることから、メヒシバ(雌日芝)の和名がつけられている。
     今住んでいる都市化された川崎市でも、わずかに残された畑の縁、街中の空地、多摩川の堤防上などで沢山見られる。
     よく見ると小穂の縁に毛のあるタイプがあり、クシゲメヒシバという変種としたが、中間型も多いことから同一種とする考え方が強いようだ。

  • 茎基部

    葉鞘

    同じ科の仲間の花
メヒシバ2

花序

小穂1