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- 科名・属名 : イネ科 ススキ属
- 特徴 :
草丈0.6〜2mの多年草。
稈は叢生し、大きな株を作る。
葉は線形〜長線形、長さ50〜80cm、幅0.7〜2cm。硬くて中脈は太く、縁は著しくざらつき、裏面はやや粉白色を帯びる。葉舌は切形で短く、縁に毛がある。
花序は長さ20〜30cm、普通多くの細長い総を一方に傾け、散房花序となる。小穂は5〜7mm、長柄のものと短柄のものが2個ずつ節につく。小穂は披針形で汚黄色を帯びて尖り、基部に白色か、まれに淡紫色で、小穂よりやや長い7〜12mmの基毛がある。第2小花の護頴には、長さ8〜15mmの芒がある。
よく似たハチジョウスウキは海岸に生え、葉の縁のザラツキが少ない。
オギにも似ているが、オギの小穂と比べると(左がススキ、右がオギ)、小花の護頴に芒があることで見分けられる。
- 分布・生育地 :
日本全土 (国外:朝鮮、中国) 平地〜山地の日当たりのいい所
- 花期 : 8〜10月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2015年11月2日 長崎県平戸島 中1・全体2 2001年9月23日 山梨県大月市 中2・全体3 2014年9月19日 東京都武蔵村山市 中3・全体4 1980年11月9日 山梨県東山梨郡 (上、中1〜3は拡大写真あり、写真をクリック) 中4・花序 2022年9月13日 神奈川県川崎市 中5・果期小穂 2020年10月24日 東京都日野市 左下・短柄小穂 同 上 右上・葉鞘 2020年9月15日 同 上 右下・葉縁 2014年9月19日 東京都武蔵村山市
- 撮影記 :
群生し銀白色に輝く穂波は秋を代表する光景で、観光名所にもなっている所もあり、秋の七草の一つになっている。
また、最近では少なくなったが、これを刈り屋根をふく材料にしていて、ススキの仲間をカヤというのは、葉を刈って屋根を葺いた「刈尾根」が訛ったものと言われている。
日本全土の山野のいたるところに生え、同じように群生するオギと間違えられることも多いが、オギが河川敷など水辺に生えるのに対し、この花は丘陵や高原など水と関わり合いのない場所でよく見られる。
ただ、綺麗だからと生花の材料として取ろうとすると、稈や葉が硬いだけでなく、葉の縁に鋭いギザギザがあり(右下の写真)、手を切ってしまうので十分気をつける必要がある。
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