タイワンアシカキ(台湾足掻き)

Leersia hexabdra


タイワンアシカキ


  • 科名・属名 : イネ科 サヤヌカグサ属

  • 特徴 :
     草丈30〜50cmの多年草。
     匐枝を出し、節部から根を出す。
     稈は直立し、節は有毛。
     葉は線状披針形、長さ5〜20cm、幅3〜10mm。先は尖り、表面はざらつく。
     花は円錐花序からなり、多数の花をつける。枝は円柱形で細く、開出する。小穂は長楕円形、長さ3〜4mm、基部に関節があり、熟すとそこから脱落する。1小花があり、護衛は内折して竜骨があって5脈が、内頴は3脈がある。護衛は半透明で雄しべが透けて見え、護頴や内頴の竜骨上の剛毛は長く、護衛の基部近くまで生える。雄しべは6個。

  • 分布・生育地 :
     九州(鹿児島:喜界島・沖永良部島)、沖縄 (国外:中国(南部)、台湾、東南アジア、インド、アフリカ、オーストラリア、アメリカ)
     湿地、水田の周り、休耕田

  • 花期 :   3〜7月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2022年7月11日  沖縄県西表島
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花序、以下全て    同  上

  • 撮影記 :
     西表島の山中、道路から少し入った広い谷間、昔は水田があったというが、休耕田になって長いのかすっかり草に覆われていた。
     それでも足を踏み入れると長靴の踝の辺りまで沈む、これだけ草が生えていてこうなのだから、昔は泥田だったのだろう。
     そんな休耕田にはクロタマガヤツリや、シダのタカウラボシなどが生えていてなかなか面白い。
     この花もそんな草叢の中に生えていた。本土にあるアシカキとは花序の枝が細くて開出することや、小穂が短いことなどが違いとされている。

  • 節・葉鞘

    同じ科の仲間の花
花序

小穂